人を馬鹿にする笑いは終わったのか
お笑い界で最近まことしやかに囁かれている「人を馬鹿にする笑いは終わった」という説。
ネットではよく見かけるこの意見、果たして本当にそうなのだろうか。
日経エンタテインメントで調査した「好きな芸人ランキング」を見るとサンドウィッチマンが一位を獲得した。
時代にマッチした笑いの取り方があるだろうが、今現在は「少しでも不快になる笑い」は望まれていない傾向にある。それがこのランキングの結果なのだろう。
そんな時代になる前に「人を馬鹿にする芸」で洗礼を受けた人がいる。
ヒロミである。
毒舌というジャンルで一時代を築いたヒロミだったが、ご存知の通り10年の活動休止期間があった。
「堺正章に失礼な態度を取って干された」だとか「スタッフと反りが合わず仕事が無くなった」だとか、正直真相は定かではないが休む前と後ではキャラクターが違う。
傍若無人の乱暴なキャラから変化し、今ではDIYが得意の「いいお父さん感」が出ている。
乱暴な言葉を使うのはせいぜい林家正蔵に対してのみだろうか。
こういった「時代にマッチしたキャラ」が大事な芸能界で活躍できるということが「人を馬鹿にする笑い」を求められていない証拠と言っていいだろう。
もしかしたら、本当に人を馬鹿にする笑いの取り方は終わりを告げているのかも知れない。