素人の批評は痛々しい。それでも「笑い」を語りたいんだ。

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アキラ100%の批判における現代日本

毎年アンケートが取られる「嫌いな芸人ランキング」「消えそうな芸人ランキング」
一般社会においてネガテイブな順位を付けられてるのは奇妙かつ恐怖でしか無いのだが、笑いの世界においては「目立てる」というプラスに働くことになる不思議な現象だ。


様々な理由で名前が挙がる中、今年のランキングで一際目立つのが「アキラ100%」である。


「お盆で股間を隠す」という古来からある宴会芸を極限にまでパフォーマンス化し、2017年のR-1王者になったこの男。芸が芸だけに嫌われるのは納得である。


しかし服を着たら「若々しいおじさん」といった感じで、お笑い芸人の持ってる刺々しさが全く無い、物腰の柔らかい人である。そこが裸芸とのギャップで面白くなっているのかも知れないが、今回の論点はそこではない。


観ていてヒヤヒヤさせる芸なので批判は確かに多い。


PTAに嫌われ、若い女性に嫌われているこの男に関して芸人仲間からよく擁護されている。


過去にワイドナショーバカリズムが「見えてから批判して欲しかった」と発言していたが、その「見える日」が訪れた。


2018年1月1日の元日「爆笑ヒットパレード」で見事にポロリしたのだ。


たちまちツイッターで拡散され「アキラ100%終わったな」と言われていた。


しかし、予想外だったのは世間がそれ以上騒ぐことがなかったのだ。


ポロリしてしまう前の批判の熱量だったらBPOの審査入りとか、更なる批判が相次いでお盆芸が禁止になるだとか、そういったことが起きてもおかしくないのだが10ヶ月経った今でもお盆芸は健在している。


結局のところ「コンプライアンス」という言葉に踊らされていたに過ぎなかったのではないか。


一言で表すなら「余計なお世話」をずっとしていた訳で、結局粗相をする前に勝手に騒ぐ「前夜祭状態」だっただけのことである。


今回の件で「騒ぎ立てる世の中に目を向けても意味の無い行為」だというひとつの証明になったのではないかと思っている。


テレビの作り手は、もう過剰に世間を気にしなくても良いのかも知れない。