素人の批評は痛々しい。それでも「笑い」を語りたいんだ。

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M-1グランプリ2018 感想

年末の風物詩「M-1グランプリ」が今年も開催された。


今回も様々な笑いが溢れていた。本日はそんな「M-1グランプリ2018」を個人的な感想を交えて振り返る。


10位「ゆにばーす」
この2人だけに言える事ではなく他の参加者、特に敗者復活戦や司会者もよく聞くと「噛んでる」人が多かった。
なぜ今回はそんなにも口が回らないのだろうか?
前回トップバッターで爆発した分ハードルが上がっていた。だから最初に川瀬が心折れた時点で負けは決まっていた。
川瀬名人M-1獲ったら辞めるって・・・」「獲れへんねん!!」という悲痛な叫びが今の彼の心を表していた。


9位「見取り図」
トップバッターで登場した見取り図。雨上がり決死隊・宮迫も言及していたが、審査が辛すぎた。
1番手で高い点数を付けられないにしても9位の位置ではないような気がする。
ネタ自体も秀一だが、何度も見ていると「すがゆりこ」「マルコ牧師」の「いそうでいない人」のボケが
「あたおかでしたー」のボケを潰しているかのようにも見える。
あたおか自体が聞いた事ない言葉なので、ただの造語ボケもこの漫才だと「ありそうだけど既存ではない言葉というボケ」に思われる可能性が出てくる。
ただ、去年の「あたおかでしたー」を見た瞬間に「流行りそう」と思った。これからネタ番組に呼ばれる事だろから、あたおか旋風が巻き起こる可能性は十分にある。


8位「ギャロップ
ラストイヤー組で期待がかかったが「4分ではなく長尺で見たかった」と言われる。
「面白いハゲ方じゃない」からの「そんなにハゲてない」はバラエティでも使える流れで、これからのバラエティ進出にも期待したい。


7位「スーパーマラドーナ
「田中の良さを出す漫才」を公言していたが、その良さが「ヤベェ奴」という皮肉。
武智が演じるヤバイ奴を田中がヤバさで上回るボケを一発で理解させる技術は流石だったが、ここが笑いのピークだった。
「決勝でやるネタでは無かった」と言っていたが、2本ネタを用意しなければならないのが現在の賞レース。こればっかりは仕方ないかもしれない。
敗れるときの武智の顔は肩の荷を全て降ろしたような清々しい顔つきだった。
それに相反する田中のボケ。これもスーパーマラドーナらしさが出ていた瞬間であった。


6位「トム・ブラウン」
審査員も、会場も、国民全員が「何コレ???」と思っただろう。キャッチフレーズは「無秩序」これだけピッタリ当てはまるキャッチフレーズのなかなか無いだろう。
だが高得点を付ける人もいた。それぐらい魅力的に感じる漫才だった。
負けが決定した後「二本目が見たかった」と言われて「用意してたのは加藤一二三さんが土から出てくる」というネタの説明。
まるでサンプルだけ使おうと思ったのに、まんまと高い商品を買いたいと思わせてしまう商売の仕方みたいだ。
最終決戦には行けなかったが、2019年はトム・ブラウンの年になるのかも知れない。


5位「かまいたち
Gyaoの反省会で「謎」と発言していたぐらいウケてたのに点に繋がらなかった。
順番も三番手で良かったのだが、気になる点がひとつ。
濱家の反論に山内が冷静にツッコむ姿には「ん?」となった。
誰もが濱家の言ってる事が間違ってるとツッコむ前に思うため、そこが違和感を感じてしまった。
そして松本人志が「しまった!」という顔をした真相は分かる日は来るのだろうか・・・


4位「ミキ」
敗者復活からの勝ち上がり。やはりプラスマイナスに期待していたがミキも十分勝てるネタで勝負した結果だった。
決勝も爆発していて上沼恵美子に気に入られていた。流石昨年3位の実力の持ち主。
だが惜しくも最終決戦に進めないのはM-1のレベルの高さを物語っていた。


3位「ジャルジャル
1本目の「国名分けっこ」は昨年の「ピンポンパンゲーム」のシステムを取り入れた最新作。
配信された打ち上げで「順番は決まってない」と言っていた。お客さんのウケ具合でツッコむタイミングを図っていたというのだから驚きだ。
本当に2人で遊んでいる感覚が高得点に繋がったのだろう。
2本目こそジャルジャルらしさがでていて、一個のボケを永遠にやるスタイル。
ラストチャンスでここまで来れたのは15年間お笑いに向き合った結果だろう。
「コントは演技だけど漫才は自分でネタしなきゃダメじゃないですか。それが何か照れくさい」と言っていた時期が懐かしいものである。


2位「和牛」
本当に個人の感想になるが、1本目と2本目は逆の方がよかったのではないかと思ってる。
1本目の「ゾンビ」は伏線の張り方が完璧だった。2本目の「オレオレ詐欺」も十二分に面白いのだが、オチが読めてしまった。
和牛の漫才の上手さもさることながら、2人の顔芸も見事。表情が伝えたい感情をちゃんと伝えられて、さらに笑える。
ここまでして優勝できないのは、もはや和牛に足りないのは「運」だけのような気がしてならない。


1位「霜降り明星
1本目、申し分ない出来で納得の最終決戦進出。2人が両手を挙げて喜ぶ姿に若さを感じた。
2本目のネタはABCお笑いグランプリで優勝したネタ。そして昨年のM-1敗者復活戦で披露したネタでもある。
思い入れのある「学校」のネタで見事最年少王者が誕生した。
「2人の姿がトロフィーのまんま」と言われていた霜降り明星。このまま近代漫才を続けてほしいコンビである。

 


審査員とか、点数の意見はまた後日書くとする。