「新しい波」の選抜は正しかった。
フジテレビの「新しい波」という番組をご存知だろうか。
「めちゃ×2イケてるッ!」「はねるのトびら」はご存知の方も多いだろう。
その番組の出演芸人を決めるオーディション番組が「新しい波」という深夜番組だ。
1992年に新しい波はスタートし、30分の枠を1組の若手芸人が独り占めできるという夢のような番組だった。
半年で番組は終了したが、そこから選抜されたナインティナイン・極楽とんぼ・よゐこ・光浦靖子はコント番組「とぶくすり」のメンバーに抜擢される。
(アオシズ大久保佳代子はこの時点では外されていた)
そこから「めちゃ2モテたいッ!」を経て「めちゃイケ!」が始まる。「新しい波」から数えると実に26年もの間、このシリーズは続いた。
「新しい波」の流れを汲んだ「新しい波8」は「お笑いスターは8年周期で誕生する」という説を作り、半年のオーディション期間を経て、キングコング・ロバート・ドランクドラゴン・北陽・インパルスの5組が「はねるのトびら」をスタート。番組は12年もの間続いた。
両番組もメンバーは飛躍的な活躍を遂げ、スターを発掘するという目標は達成されていた。
さて、ここからが一般的に知られていない枠だ。
「新しい波16」通称、なみいろ。
この選抜メンバーは深夜のコント番組「ふくらむスクラム」がスタートし、当然この番組でゴールデンに進出するかと思われた。
しかし、半年で番組は終了。関東ローカル&深い時間に「いちばんスクラム」として再スタートしたがこれも終了。番組の歴史は2年半という短いものとなった。
8年後にスタートした「新しい波24」通称「なみにじ」は2016年に始まった。
ここで明らかな時代の変化が訪れた。
選抜メンバー5組で始まった番組はコント番組ではなかった。
「AI-TV」というAI(人工知能)を使ったバラエティ番組。
まだ発展段階のAIに絡めた企画を作るのは余りにも縛りがキツすぎる。
結局AIと関係ない企画も多くやっており、結局半年程で番組は終了した。
そのすぐに終わってしまった番組に選ばれたメンバーが次の通りだ。
「いちばんスクラム!!」
オレンジサンセット・ヒカリゴケ・少年少女・ニッチェ・かまいたち・しゃもじ・前田敦子・小森純
「AI-TV」
フースーヤ・霜降り明星・ゆりやんレトリィバァ・バッドナイス・四千頭身・ハナコ(最終回のみ)・バビロン(最終回のみ)
いちばんスクラムはキングオブコント王者が、AI-TVに至ってはM-1・THE W・KOCの王者が軒並み選ばれていたのだ。
フジテレビの「スターを生もうとする姿勢」がこの様な結果となり、先見の明があるスタッフがこの様な番組を創り出しのだ。
もしかすると、残りのメンバーも将来「スター」と言われるほどの活躍を見せるかもしれない。
お笑いファンは勿論、普段お笑いに触れない人もこのメンバーを頭の片隅に入れてもいいかも知れない。