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ルール改正の「R-1グランプリ」迷走は今に始まったことではない

2月14日、「R-1グランプリ」の決勝進出者が発表された。

natalie.mu


かが屋 賀屋
土屋
森本サイダー
高田ぽる子
吉住
kento fukaya
寺田寛明
ZAZY
ゆりやんレトリィバァ


今年のR-1は今までにない衝撃的な幕開けだった。


2020年11月の『R-1グランプリ2021やります会見』で発表されたのは

 

「芸歴不問から芸歴10年以内でないと参加資格が与えられない」


という大会出場の制限だった。


これには芸歴10年以上経過した芸人からショックを隠し切れないリアクションが多数見られた。


「ニュースターの発掘が目的」だと関テレ側はいうが、私は「またやってんな」としか思えなかった。


2002年から始まった「R-1ぐらんぷり」という18回の歴史の中で良く言えば「紆余曲折」、悪く言えば「ブレにブレている」大会だといえる。R-1の迷走は今に始まったわけではないのだ。

 


第1回大会は「落語のR」という意味合いから座布団に座った状態でネタを披露することが決まりだった。このルールはこの一度限りで終了する。
第1回・第2回は賞金100万円で関西ローカル、審査員の協議により優勝者のみを決めるルールだったが、第3回大会から500点満点の点数表記で賞金500万円・全国放送となり、お笑い賞レースとしての価値が高まる。
第7回から「サバイバルステージ」という敗者復活枠が設けられた。その後も敗者復活があったりなかったりする。
第8回は敗者復活に加え、上位3位が2本目のネタを披露するM-1と同じルールになる。
第9回は1対1のトーナメント制でネタを3回披露しなければならなくなった。このルールは1度で終わる。
第10回以降は3ブロックに分かれてのトーナメント制。ただし、審査員の人数や「お茶の間d投票」があったりなかったりと回によって票数がバラバラであった。
第17回・第18回は「R-1アマチュア動画ぐらんぷり」という企画に変更され、アマチュアの大会参加が不可となった。

 


軽く挙げただけでもこれだけあり、特に第9回のトーナメント制・第17回からのアマチュア不可は傍から見てると失敗と思えて仕方がない。

 

主催側のブレブレな運営に翻弄されている芸人が可哀相でならない。そんな中、やはりこの事に触れずにはいられないだろう。

 

ピン芸人同士で組んだお笑いユニット「おいでやすこが」だ。

 

natalie.mu

 

 R-1改正で出場不可となった二人が、ユニットとして出場した漫才の大会で才能を開花させた。

 

M-1の決勝戦での第一声は「先日僕たち、寝て起きたら漫才しか残ってませんでした。」

 

www.youtube.com

 

これほどまでに完璧な自虐ツカミがあっただろうか。

 

R-1でも進むことが出来なかった最終決戦で7人中2人の票を獲得したピン芸人は「漫才師」として2021年のブレイク芸人としてテレビに引っ張りだことなった。ある意味R-1ぐらんぷりに対しての最上級の皮肉な行為と言える。

 

大会そのものの価値として、やはりM-1に比べると見劣りしてしまうR-1は色々な選択ミスが目立つが、こうなってしまったからには運営も責任をもって次のスターを生んで欲しい。

 

勝戦は3月7日。19代目王者とその後の活躍に注目したいと思う