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キングオブコントの「完全シークレット」はアレを決めたかったから?

先週土曜、11回目のキングオブコントの決勝が行われた。優勝は「ハナコ」。納得のキングだ。

 

さて、今回は新しい試みが多く見られた。


ネタ時間を4分から5分に変更し、ファイナルステージ進出が5組から3組に減った。

 

そして最も異質だったのが「ファイナリスト完全シークレット」

 

どの賞レースも決勝進出者は事前に発表されるのが当たり前だったが、今回のKOCではネタをする直前に1組ずつ発表するという形式をとった。

 

いろんな批判があったこの演出、当然私も「なんだそりゃ」と思った。しかもCMでシルエットが出たため誰だったのか予想する人達が多く見られた。

 

「何故そんなことを・・・」

 

そう思っていたが放送を見た後、私はある仮説が頭をよぎった。本当に私が勝手に考えただけで真実は全く違うかもしれないが、こんなことを思ったのだ。

 

「シークレットにしたいのはファイナリストではなくネタ順ではないのか?」

 

前回までのKOCは19時頃から1時間の事前番組があり、20時になったら戦いが始まるという形だった。今回もそのような流れになると思っていて「ファイナリスト発表→意気込み→ネタ順発表」みたいな感じになるかと私は予想していた。


しかし、始まってみると事前番組はカット。いきなり審査員の紹介からスタートした。

 

去年までは要らないと思っていた事前番組だが、今回は「いるだろ!」とツッコミたくなる。

 

そして今回のKOC、ネタ順の抽選に関する情報が全く出てこない。ネタ順は出場者の運命を分ける大事な要素で、普通は公平性を記す為にくじ引きの様子なりを放送する筈だが、そんな映像が出てこない。何故なのか。

 

ここに私が思う「なぜ今回はファイナリストがシークレットだったのか」という謎を解く鍵があると(勝手に)思っている。

 

ネタ順といえば昨年のM-1グランプリ2017を思い出す。


今回初めて導入された「笑神籤」。


本番直前に抽選で選ばれたコンビがそのまま舞台に立つというシステムで、その1組目が「ゆにばーす」だった。

 

甲子園球児のように熱い魂を持った川瀬名人M-1にぶつけたネタは凄まじいものだった。「今年、どうなるんだ?」と誰もが思った筈だ。そして、ゆにばーすが敗退した時には「トップバッターじゃなければなぁ・・・」と皆が落胆した。

 

誰もが嫌がるトップ出番。審査員も非常に得点を付けづらい順位だ。

 

放送内でも発言していたが、昨年のKOCではトップ出番が「わらふじなるお」で、大竹一樹が高得点を付けたばかりに点数の差があまり生まれなかった。

 

そのトップバッター、今年は「やさしいズ」結果的に順位は最下位。これは意図的なものではないかと推測している。

 

一番最初に一番面白いネタをやられても審査員側は非常に困る訳で、高い点数をつけるわけにもいかない。番組側にとってもピークを最初にしたくはないはずだ。

 

だったら10組中10位の芸人にやって貰えばいい基準点作りになるし、ドベとはいえトップ10だから盛り下がる事もない。

 

私の予想だがトップバッターのみ10位の芸人がやると決め、残り9枠は抽選だったのではないかと予想している。

 

じゃあそれを隠す必要があるのか?

 

大いにあるのだ。

 

KOC第2回から第6回の採点方法は「二番目のネタ順は、一本目のネタの点数の低い順から」というルール。


このルールだと2本目の最初の芸人は「ほぼ優勝が有り得ない、面白くないコンビ」という先入観が生まれてしまう。トップ8に入ってるのに。

 

過去にR-1で行われたの「トップが敗者復活枠」というのも「今回の出演者の中で、一番最初が一番面白くない」と思われてしまい、余計笑いづらくなる。

 

だから「今回はトップを準決勝10位のコンビが務めます」と言われたら変な先入観が出てくる。

 

「基準点を高くなり過ぎないように、そして皆が嫌がるトップバッターを運では決めずに、ファイナリストの最下位がやるというルールにする。」

 

その目眩し的な役割が今回のファイナリストシークレットだったのではないだろうか。

 

好き勝手言ってきたが結局は結果論だし、真相は表に出る事は無いだろう。

 

取り敢えず、見事にトップバッターを務めた「やさしいズ」のこれからに期待したい。

 

Gyaoの大反省会でやさしいズが抽選会の模様を話してました。思いっきり抽選だった様です。お詫び申し上げます。