笑いを分析したいなら「冗談手帳」
BSフジではあるお笑い番組が2016年から放送されている。その名は「冗談手帳」
毎回1組の芸人が自信のネタと、お題に沿った「実験ネタ」の二本を披露。今後売れるためのブレスト(会議)をする番組である。
この番組のホストは放送作家の鈴木おさむ。正直、業界やネットでの評判は乏しくないが、長年放送作家で活躍しているだけあって的確なアドバイスをする。
ゆにばーすが出演した際に川瀬は「放送作家の方を正直信用してなかったんですけど、見透かされましたね」と発言。
最近の放送では「かが屋」が出演した際に「4コマ漫画みたいだね」と言ったら「ネタを作る際は4コマにして相方に伝えてる」との事。ネタ作り担当の加賀は「すげぇ・・・」と驚いていた。それぐらいの分析力がある。
そして出演芸人にお題を与える「実験ネタ」これがこの番組のキモでもある。
兎に角「苦手」なお題を振るのだ。
普段やらないタイプのネタを2週間で仕上げなければならず、その芸人の「真の実力」が出てしまう。
「そんなことしてるから業界の人に嫌われるんだよ」と個人的には思うが、本当にいいところを突いて嫌なお題を振る。流石第一線で活躍している放送作家である。
芸人としてブレイクする為にはどう行動すればいいのか。その指南書の役目をこの番組は担っている。それを上手く視覚化して視聴者にも分かりやすく説明している。お笑い好きなら見て損は無い番組だろう。
今年4月からは「冗談会議」の二本立てとなっていて、レギュラー出演の若手芸人が企画を考えプレゼンをして撮影するという番組。
こちらはバラエティがどの様にして作られているのかが分かる。
「思った以上にいいVTRだった」
「やったはいいが、イマイチだった」
とこちらはネタではなく「お笑い番組」としてのブレストをしている。
鈴木おさむと肩を並べる審査員が東大医学部生の葛西祐美と幻冬舎編集部の箕輪厚介。
この2人も分析力に長けていて「どうすれば魅力的な番組になるのか」を意見し合っている。
ネットに押され気味なテレビ業界。それをもっと盛り上げるべくBSフジは若手芸人を育てている。もしかすると未来のスターはこの番組キッカケで羽ばたくかもしれない。