素人の批評は痛々しい。それでも「笑い」を語りたいんだ。

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笑いの歴史が変わる音がした。「全力!脱力タイムズ」で魅せた10年ぶりのアンタッチャブル

昨日11月29日フジテレビで「全力!脱力タイムズ」が放送された。

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『報道』の名を借りたゴリゴリのバラエティ番組で、アリタ哲平率いる仕掛人(女優・俳優・解説員・アナウンサー・スタッフ。つまり全員)があの手この手でボケ倒す。


ツッコミ役の芸人 vs その他全員という四面楚歌の状態でお笑い力が試される、出る側としては恐ろしい番組だ。


11月29日に出演した「主役」はアンタッチャブルの柴田。コメンテーター役(仕掛け人)として出演したのが「モトカレマニア」に出演している新木優子だ。

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番組前半では「未来の日本人ノーベル賞候補」という題材で柴田にツッコませ、番組後半ではアンタッチャブルの漫才を披露する。


出演芸人によっては、この番組でパターン化されてる流れがあるが今回の進行も今まで通りの流れだった。


仕掛ける側の女優・俳優が「アンタッチャブルの漫才が見たい」と言い、アリタが「今回、相方をお呼びしています!」と宣言。


しかし、アンタッチャブルというコンビ活動は休止中である為、ザキヤマに似せた別人が登場する。


過去には「バービー」「コウメ太夫」「ハリウッドザコシショウ」が相方となり漫才を披露した。


今回は俳優の小手伸也が登場。彼も「モトカレマニア」に出演している俳優のため自然な流れでの登場だった。


小手伸也が非常にザキヤマに似ていた為、柴田のテンションも上がっている様に見えたのは私だけではないだろう。


早速漫才を披露するも、小手がネタを飛ばす。そして怒るアリタ。勿論それもアリタの策略の内。


一度小手に退場してもらい、再度「ザキヤマ役の小手伸也」に登場してもらう。はずだった。

 


そこに登場したのは紛うこと無き、アンタッチャブル山崎弘也だった。


元々アンタッチャブルが売れる前からアリタと交流があり、番組内でも度々「コネがありますから」と言っていた。しかし視聴者も柴田もまさか本当にそのコネを使う日が来るとは思わなかっただろう。


突然の登場に驚きサンパチマイク共々倒れこむ柴田。「この番組でやるの!?」と戸惑いを隠せなかったが、すぐに「ヨッシャー!!」と気合を入れスーツを脱ぐ。その姿は腹を括った漫才師の勇士そのものだった。


ネタ合わせ無し。唐突に訪れた10年ぶりの漫才は衰えることがなく、ブランクなど感じさせない漫才だった。


アンタッチャブルの漫才はキッチリとした台本が無く大元の流れだけを用意している為、同じ題材のネタでも違うボケが存在する。


「同じ漫才は2つと無い」というのがアンタッチャブルの漫才だ。だからこそザキヤマがどんなアドリブをかましても柴田は対応できる。


10年漫才と離れていたのにキッチリ漫才師としての仕事が出来るのは「あの2人だからこそ」の神業なのだ。

 


放送後、Twitterでは興奮冷めやらぬ視聴者から復活の喜びをツイートし、トレンド1位に「アンタッチャブル」の名前が刻まれた。


もはや「大事件」並に反響があったのは「全力!脱力タイムズ」の番組スタンスにあった。


柴田が出演する度にニセザキヤマを起用するという前フリという名の「伏線回収」。俳優・小手伸也をフリに使ってしまうという「笑い最優先主義」。そして事前告知ナシの「視聴者へのサプライズ」だ。


視聴率主義のテレビ番組なら「アンタッチャブル復活!」という宣伝をして視聴者を釘付けにさせるのが常套手段だが「全力!脱力タイムズ」はそれをしなかった。なぜなら「ビックリさせてかったから」の一言に尽きる。


これが他の番組ならそうはいかないだろう。「日テレだったら嫌になるほど告知するんだろうな」という意見が多数見られた。私もその内の1人だ。


そしてこのサプライズを後押し、したのかはわからないが視聴者にとって恩恵を受けられるのが「ネット配信」だ。

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今の時代はリアルタイムで番組を見逃しても「TVer」やフジテレビなら「FOD」もある。家のテレビ前に座らなくても、いつでもどこでも「テレビ番組」を見れる時代になった。

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この一大事を見逃した人の為にあると言ってもいい「見逃し配信」。是非とも違法アップロードされた動画ではなく公式配信で見てもらいたい。作り手はそう思っているだろう。


今回の一件で、ひとつだけ個人的に思うことがあった。なので私の心の叫びでこの記事を締めくくりたいと思う。

 


「数日前の復活報道。あれが無ければもっと楽しめたなぁ。あの記事邪魔だったわ~」

水曜日のダウンタウンが手掛ける「モンスターアイドル」

11月から「水曜日のダウンタウン」で新しい連載企画が始動した。

事前告知では集められた女性十数名と目隠しをされたクロちゃんが映し出されていた為、これを見た視聴者は「バチェラー」ではないかという予想を立てていたが、
プロデューサーの藤井健太郎はそれを否定した。

 

確かにまたクロちゃんで恋愛企画をやるのは同じような展開になるだろう。ではいったい何なのだろうか。


そして企画内容が発表された。その名も「モンスターアイドル」

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アイドル好きのクロちゃんがプロデューサーとなりアイドルを育てるという企画である。


サポートするのはBiSHを手がける渡辺淳之介。企画の本気度が伺える。


数年前から「アイドル戦国時代」と呼ばれ様々なアイドルが生まれた。


しかし、その舞台裏ではプロデューサーという絶対的な立場を利用して私利私欲にまみれたクソ行為をしている人間も多数存在しているイメージがある。

 
私はこの企画を見て「なるほど」と思った。


絶対的な必要悪を「嘘つき妖怪ソプラノハゲ達磨」ことクロちゃんにすることで、「被害」とも言える仕打ちを受けているアイドルを応援したくなるという構図ができる。


クソプロデューサーという芸能界の闇部分である、裏で起きている極悪非道な行為をテレビで放送してしまうという、ある意味「透明性抜群」な企画である。

 

アイドルに詳しく、さらにこういったヨゴレ役はクロちゃんにはぴったりだ。

 


現時点で第2話まで放送していたが、視聴すると非常に胸クソが悪い。
理不尽な結末の映画を見ているような不快さと疲れがどっと押し寄せる。


何故ならこれは創作ではなく「事実」だからだ。そして実際に起きている出来事だからこそ目が離せない。

 

Twitter 上で平成ノブシコブシ徳井がコメントをしていた。

モンスターアイドル観たよ。
やっぱクロちゃんは最高だなー。
日本中の親御さん、ギュッとすれば
つまりはこれが芸能界です。
心して下さい。

 

 

モンスターアイドル、
今週もクロちゃん最高最高!
でも、誇張せずともこれが
絶望芸能界の縮図。


実際にこのようなことが行われている・・・のかは定かではないのだが、徳井先生が言うと説得力が増す。


私の個人的願いは、今回デビューするアイドルは売れてほしい。そしてプロデューサーであるクロちゃんは幸せが訪れないでほしい。恐らく視聴者の中にも同意見の人がいる事だろう。

 

今後のモンスターアイドルから目が離せない。

キングオブコント2019 感想

昨日、9月21日(土)に開催された「キングオブコント2019」の決勝戦がTBSで放送された。今回はその感想を綴る。


●1stステージ

 

うるとらブギーズ(462点・2位)
「催眠術師」
バナナマン日村がコメントしたように、最初「機材トラブルか?」と思ったが、それがこのコントを惹きこませる為のトリックだったのだ。
紹介VTRでトレンディエンジェルが「銀閣寺」と例えたのが的確だったと伺えるコントだった。

 

ネルソンズ(446点・同率6位)
「野球部」
ベタなコントではあるが和田まんじゅうネルソンズ色に染め上げる。
それにしても青山フォール勝ちの骨折を心配してしまうのがノイズでしかなかった。TBSの責任は重い。

 


空気階段(438点・同率9位)
「タクシー」
もぐらがおかしい人という軸はあるが、実はかたまり側も異質な存在という、ストーリーの展開は予想できない方向に進んでいたが、それが逆にゴチャゴチャしたように見えた。
かたまりの「お笑いのある世界に生まれてきてよかったです」  は優勝コメントとして聞きたかった。

 

ビスケットブラザーズ(446点・同率6位)
「知らない街」
世界観・演技力共に◎が付く、オシャレなコントだったが爆発力に欠けた。印象は薄かったが、彼らはお笑い第7世代。まだまだ若い2人の今後に期待しよう。

 

ジャルジャル(457点・同率3位)
「野球部」
福徳が発する声の周波数のせいで遠くにいくと英語に聞こえるというネタ。
足の指を骨折した為ネタを変更せざるを得なかった2人だが、それでも最終決戦まで進めるのはさすがである。GAGとの決選投票で勝ち上がったのは芸人としての「経験値」がものを言う結果となった。

 

⑥どぶろっく(480点・1位)
「神様」
2018年の「歌ネタ王」ファイナルステージで披露した下ネタ一辺倒のストロングスタイルで勝負に出たどぶろっく。
準決勝で得た前評判通り、最高のくだらなさでトップ通過を果たした。

 

かが屋(446点・同率6位)「プロポーズ」
場が荒れに荒れ、焼け野原状態で挑んだかが屋
文句なしの表現力で魅了された5分間だったが、この結果は前評判が高すぎたコンビの宿命と言えよう。
空気階段もそうだが、「静」のコントは爆発力に欠ける。やはり激しい「動」の方が爆発する。そこが今後の課題になるだろう。

 

⑧GAG(457点・同率3位)
「男女コンビ」
今まで見たGAGのコントで一番笑いの飛距離が出たのではないだろうか。
「芸人」という題材で芸人ではない男のツッコミが笑える。そりゃ勧誘する訳だ。
多少メタ的発言にも見えなくもないが、オチの一言である「市役所の安定ナメんなよ!」は売れてない芸人が言う事でより味わい深い台詞となっていた。
決選投票で敗れてしまったGAG。「もし勝ち上がってたら・・・」と思ったのは私だけではないはずだ。

 


ゾフィー(452点・5位)
「謝罪会見」
腹話術師が記者会見するなら相方の人形をどうするか。という目の付け所が斬新だったゾフィーのコント。人形のふくちゃんという3人目のゾフィーが見事にいい味を醸し出していた。クオリティは申し分なかったのだが勝負運には恵まれなかった。

 

わらふぢなるお(438点・同率9位)
バンジージャンプ
後半の巻き返しが良かった分、前半の低調な部分が目立った。個人的にはふぢわらの「投げて投げて」は腹を抱えて笑った。前回準優勝のコンビが最下位に転落するというこの事例は「勝負の世界」の難しさを物語っている。

 

 

●ファイナルステージ

 


3位・ジャルジャル(448点・合計905点)

「空き巣」

福徳の足を気遣い、準決勝と違うコントを選択しなければならないが結果選んだのはホラーオチのコントだった。どのコンビも「ネタが違えば違う結果に」とよく言われるが、選択肢が多すぎるジャルジャルはそれが難しいのだろう。


2位・うるとらブギーズ(463点・合計925点)

「サッカー解説」

2人のじゃれ合いが進むうちに試合も進んで大事な場面を見逃すというコント。「華がない」と言われている分、見た目が解説者にしか見えない。無理のない自然なコントでファイナル3本では一番高い得点だった。


1位・どぶろっく(455点・合計935点)

「神様」

1本目のかぶせという「にゃんこスター方式」で勝負に出たどぶろっく。ほぼネタバレ状態なのでやはり笑いが少ないが「1本目の貯金」というキングオブコントの「ルールの妙」でキングに輝いた。

浅井企画初の王者である森が最後に「ごめんなさーい!」と高らかに叫ぶ姿でキングオブコント2019を締めくくった。

 

テレビ、ずるい説。

8月7日放送の「水曜日のダウンタウン


私はある説に関してモヤモヤした気持ちが芽生えている。

 

今回お伝えしたいのは「汚部屋アイドル、ヤリにいき放題説」の感想。


ではなく、この説に関する「バラエティ番組」というものについての「在り方」に関する個人的意見だ。


ヤラセに加担することを「ヤリにいく」といい、部屋を綺麗にするのも汚くするのも本人次第な為、仕事として普段生活している部屋を汚しにいくのではないかというこの説。


私はこの手の「人が恥をかくドッキリ」が苦手である。理由は単純で「見てられない」の一言に尽きる。


「バラエティを盛り上げたい」「仕事を全力でやり切って次に繋げたい」という若手を踏みにじっているように見えてしまい、楽しく見る事が出来ない。


それは単に私自身が苦手意識があるだけであって観なければいい話だ。

 

実際にこの説は飛ばして観た為どのような内容だったのかは知らない。見ていない番組内容を批判する事に関してお叱りを受ける可能性はあるが、ただ今回の論点はそこではない。


私が言いたいのは「ヤリにいってる人を笑い者にしてる番組は『ヤリにいって』ないのか?」ということである。


これを読んでいる皆様なら覚えているだろう。昨年冬に「水曜日のダウンタウン」内で放送された「モンスターハウス」のくじ引きシーンを。


「恋愛リアリティーショーに安田大サーカスのクロちゃんを放り込んだらどうなるか?」という恐ろしい実験のような企画。


クズっぷりを露呈し、尚反省の色がないクロちゃんの元にひとつの箱が届けられる。
「くじ引きで選ばれた者は脱落者を選ぶ事ができる」


どう考えても脱落者に選ばれるのはクロちゃん一択で、それを避けるにはくじ引きで当たりを引くしかない。その確率は6分の1。


そこでクロちゃんは見事に当たりを引き形勢逆転。まるでデスゲームの主催者のような顔つきに変わりメンバー5人を、そして視聴者の血の気を引かせた。


この衝撃的な一連の流れを見た私の率直な意見は「ヤリにいってないかコレ?」である。


巷でも「台本では?」という意見が流れる中、水曜日のダウンタウンのプロデューサーである藤井健太郎氏はインタビューでこの事についてこう答えている。

news.livedoor.com

 


「想像するのは自由ですけど、それを決めつけたりする人はなんか可哀想な人だなとは思いますね」

 


これを読んで完全に「クロ」だと確証した。もちろん肯定はしてないが否定もしていない、昨年の流行語にもなった「ごはん論法」のやり方である。

hbol.jp


「普通の恋愛リアリティショーとは作り方が逆で、企画じゃなく、クロちゃんっていう現役最強クラスの“キャラクター”ありきでスタートしてるので。その辺のキャラが良い素人なんかとは次元が違うというか」


『クロちゃんっていう現役最強クラスの“キャラクター”ありき』の企画でクロちゃんが落とされる可能性が十二分にあるあの場面はどう考えてもヤリにいかないといけない部分である。


あの段階でこの企画を終わらせる為に用意したとも思えないし、ガチのくじ引きにして6分の1に賭けた神頼みだとも考えにくい。あれは「ヤッた」と考えるのが当たり前の結論である。


水曜日のダウンタウン」という他番組とは一線を画すバラエティの特性上、やらせをせずとも面白く仕上げられる番組だと熱心な視聴者は思っている。


私もその1人なのだが、このモンスターハウスの一件で覆り、その上でヤリにいくアイドルを晒し上げているのを見ると「テレビは偉い」という古臭いの間違った考えを引き摺っているのではないかと思ってしまう。


「テレビ」というものの意見として、こういうものもある。

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この記事では「俺の持論」での発言として取り上げているが、カンニング竹山は他の番組でも同じような発言をしている。


「所詮、テレビは夢の箱。」


話はずれるが、よく宝くじを買う際には「夢を買う」という表現があるが、所詮は当たらなければ意味が無い。実際に大金を手にできなければ夢なんてお金を払って買っても無駄である。


そう考えると、夢の箱は「要らないかなぁ」


私はそんなことを考えてしまう。

心は男前、アインシュタイン稲田の凄さ。

「ブサイク」


昔からいじめの原因になるマイナス要素だったりするが、これが「お笑い」の世界なら強力な武器になる。この「ブサイク」という武器を遺憾なく発揮している男がいる。


昨日のアメトーークで「稲ちゃんカッコイイ芸人」として取り上げられた漫才コンビアインシュタイン」の稲田直樹である。

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一度見たら忘れられない特徴的な顔面でよしもとブサイクランキングで殿堂入りを果たした稲田。


以前出演したロンドンハーツで相方がアンケートでこのように回答していた。


「色んな人が稲田をイジッているが、一番イジるのは稲田自身。」


普通ならコンプレックスに感じるものだが、その様子は全く無い。だからこそ平気で己をイジリ、思う存分「武器」を振り回す。


しかし、それが最初からだったわけではない。前コンビ「バンパイア」の時には顔面をイジるネタはしなかったという。その理由が「不細工って気づいてなかったから」


そんな稲田にある公式グッズがある。


それが「いなだまクッション」だ。

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笑いの方程式に「説明しすぎない」「余分な部分を削ぎ落とす」というものがあるが、まさに「いなだま」というキャラクターは最低限度の表現で稲田を表現している。


逆円錐の形に目・鼻・口、そしてメガネという子供でも描けるような図式でもしっかり「アインシュタイン稲田」とわかる。


その「いなだまクッション」の売上によるマージンは本人に入らない。何故なら

 

「お客さんが笑顔になるならそれでいい」

 

と価格を下げたから。


稲田が愛される要因がここで垣間見えるエピソードだ。


アメトーークでは稲田による名言が紹介されていたが、この場ではそれとは別にロンドンハーツで発言していたコメントを紹介したい。


「テレビNGと言われてましたが、なんとかここまで来れました。」


芸人の「顔」そのものがNGを出されるというショックな出来事だが、稲田のネガティブ皆無な思考がアインシュタインというコンビを成長させた。


今後の吉本興業を支える大きな柱になるのはもしかすると稲田なのかも知れない・・・

摩訶不思議な演出で視聴者を虜にしたR-1王者「霜降り明星 粗品が 今一番やりたい企画TV」

昨晩、7月15日にR-1ぐらんぷり優勝者特番「霜降り明星粗品が今一番やりたい企画TV」が放送された。

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1時間の枠を好きなように使っていいというR-1の優勝特典。


過去には「芸能界で生き残る方法」の類が多かったのだが、今回の特番で粗品は「本当にわがままを言わせてもらいました」「あんまり見たことがないようなことをするのが好きなので、そういう番組になっていたらいいなと思います」と言っていた。


番組内容は「街ブラであらゆるものにツッコミを入れて頭文字50音全て使う」というもの。


ツッコミで2冠を達成した粗品だからこそのシンプルな企画だと思っていた。そう、番組開始10分までは・・・


商店街ロケで訪れた1発目のコロッケ屋のやりとりで「ツッコむ相手は素人ではなく仕込み」というのは大体の人が気づくだろう。


そこから魚屋→音楽教室靴屋整骨院と続き、整骨院で施術を受けるために顔に布をかぶせてもらう。すると、また番組のオープニングが始まったのである。


先程と同じ映像が流れていたため、視聴者は困惑する。そしてまた整骨院で顔に布をかぶせてもらうと、同じようにオープニングが始まる。


見ている側は「なんだこれ?」と思うが、3回目で画面内の粗品の反応にも変化が起きる。


周りを見渡し違和感を覚えた粗品が「この企画、前やったことありましたっけ?」と聞く。


3回目にしてツッコミにも変化が訪れ、ループしていることに気づく。


4回目の整骨院でループから抜け出す秘策を思いつく。


5回目で「50音全て使ってツッコミをする」ことで見事にループから抜け出すことに成功した。


同じシチュエーションで別のツッコミをして50音を埋めるという見るからに大変そうな企画であった。

 


しかし番組は無事終了したが、これだけで終わる訳ではなかった。最後に粗品は「スッキリしない方は紙とペンを持ってもう1回見てください」


この1時間の特番、ただのループ物ではない。相当に手が込んでいた番組だったのだ。


ここから視聴者の「考察」が始まり、何度も見返し、「こういうことではないのだろうか」とSNS上で発表する人が続出した。


どこからが粗品の思惑通りなのか、はたまた単なる偶然なのかはわからないが、SNSで挙がった考察を紹介しよう。


・ツッコミの頭文字が文章になっている
さいしょからそこあるきなおせ(最初からそこ歩き直せ)
にゅうねんにみきわめろ(入念に見極めろ)
むりやりすべてのもじをつかえ(無理矢理全ての文字を使え)
ぷちぼけにはひぼんにたとえまくれ(プチボケには非凡に例えまくれ)


・ナレーションは「最上もが」(繰り返している名前)


・ロケ地の「桃谷中央商店街」シンボルマークが「桃」で繰り返す言葉


・『小さな黒人』『ねこふんじゃった』はループする曲


・ロケに同行した谷本星奈アナのブログを縦読みすると「ながいくりかえし」「だれかたすたすけて」


・谷本星奈アナのツイッターでも同じ内容のツイートがあり、そこでもループしている。

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・いくらの親である鮭は元の川に戻る習性がある。つまり「元に戻る」


・コロッケ屋の「10年になるかな」は粗品がR-1挑戦から10年経ったという事を表している。

 


特に注目されていた意見は粗品が好きなアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の「エンドレスエイト」関連の考察である。


・R-1準決勝で落ち続けたことを「エンドレスツー」と呼び、早く決勝進出してループから抜け出すことを目標にしていた。


粗品が作成したオリジナル楽曲が8ビット=「エンドレスエイト」から取っている。


これ以外にも様々な憶測が飛び交っている。業界内でもこの番組を賞賛する声も多数かける。それほどこの優勝特番は人の心を動かしたのだ。


この番組を見た後私は不意に、GYAOせいやが相方に対する想いを語る場面を思い出した。


「2冠獲って粗品すごいってみんな言ってるけど、浅い。」
「こんなもんじゃない。みんなが思てるよりもっとすごい」


どうやら、あの時に我々が言っていた「すごい」は本当に浅かったようだ。

電撃婚で見えた山里亮太の本当の凄さ

昨日6月5日。早朝に衝撃的なニュースが飛び込んで来た。


お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のツッコミ・山里亮太と女優の蒼井優が交際2ヶ月でゴールインしたのだ。

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あまりにも突然、あまりにも意外な組み合わせで世間は朝からこの話で持ち切りだった。


山里亮太という男、そして「南海キャンディーズ」というコンビをよく知っている人なら、これがどれだけ奇跡的な巡り合わせなのかがわかると思う。


まず、足軽エンペラー山崎二宮という前コンビでどちらかが売れていたら南海キャンディーズ自体が誕生しなかった訳で、


さらに山里が嫉妬に狂っていたしずちゃんの「フラガール」出演。当初は山里が断っていたというが、本当にしずちゃんの出演を拒否していたらこのような繋がりは出来ていなかった。


そして何より、とてつもなく不仲だったコンビが雪解けをして食事に行くまでに仲が修復できたことが一番の肝なのだと私は思う。

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しくじり先生に出演し「ごめんなさい」の一言が言えるぐらい、今の南海キャンディーズは良い方向に向かい、その先に「蒼井優」という一生のパートナーを見つけることができた。


いろんな偶然が重なり起こった「奇跡」に祝福の言葉が多く送られた。


しかし、この手の目出度いニュースでは別の意見として「アイツが結婚出来るなら俺だって・・・」という非モテの意見もよく見る。


お笑い好き女子からは「低スペックみたいに言ってんじゃねえよ!!」と怒り心頭だが、私はこう言われても当然なのではないかと思っている。


いつでも山里亮太という男は「モテない男」として立ち振る舞い、「モテない男」側の味方であった。


その理由は簡単で「実際にモテないから」と「その方がウケるから」だ。


「嫉妬心」という武器で笑いの舞台で戦ってきた山里亮太。だからこそ「アイツが・・・」的な発言は、むしろ山里本人にとって「言わせている」といってもいいぐらいだろう。


しかし、彼はちゃんと影で努力をして芸能界という厳しい世界で成功を収めている。ベタな言い方だが、その姿に蒼井優は惹かれたのではないだろうか。


今までは「嫉妬する側」だったが、これからはハッキリと「嫉妬される側」に回った。山里亮太。その不安も所々で吐露しているが、ファンにとっては心配することではない。


芸人・山里亮太の腕前を知っているからこそ、これからも安心して笑いを届けてくれることだろう。